① 既存屋根を撤去する時間がないので、工事期間が短い。 瓦やスレートを外して屋根から下ろすだけでも、時間はかなり掛かります。 業者とはいえ他人が近くにいるのは落ち着かないですし、工事の音は気になります。また、ご近所への配慮もあるので工事期間が短いのは大きなメリットです。
② 既存の屋根に新しい屋根を重ねる為、安心が倍。 屋根が2つあるので、例えどちらかの屋根が破損しても、もう一方の屋根で雨漏りを防ぐことができます。 台風などで物が当たって屋根が破損しても、下の屋根が防いでいる間に修理依頼が出来ます。屋根が破損した際に困るのが着工までの天気が不安になることです。カバー工法をしておけば、落ち着いて相見積を取ることができます。
③ 既存の屋根を撤去・処分するための費用が掛からず安価 屋根のリフォームは安い工事では無いので、コストパフォーマンスは一番大事です。 カバー工法は既存の屋根を撤去しないので、撤去にかかる工賃や処分費用などが掛かりません。コスト面でも機能面でも優れているというのが、カバー工法のメリットです。
カバー工法のデメリット
① 屋根が重くなるので耐震性が落ちる。 一般的に住宅の耐震性は屋根が軽い方が、耐震性が高いです。家の上に思い屋根を乗せてしまうと壁や柱に常にその分負荷がかかっています。さらに重心が高いので地震影響を受けやすく倒壊の危険性があります。
② 施工可能条件があるので、希望しても出来るかわからない。 せっかく調べて希望を伝えてくださると、我々も希望に添いたいのですが、現地調査をすると他の施工方法を提案せざるを得ない場合があり、心苦しいです。 希望通りにならない可能性があるというデメリットが大きいです。
③ それぞれの屋根材の機能を消してしまう場合がある。 カバー工法でよく使われるガルバリウム鋼板は軽量であることがメリットですが、既存屋根がすでにあるので軽くなることはありません。つまり耐震性の改善にはつながりません。既存の屋根材のデザインが気に入っていても、新しい屋根材で隠れてしまう。など、重ねる事によるデメリットがあります。
カバー工法がおすすめの家
① 既存屋根材がスレートorトタン 屋根材がわからない場合は、屋根材の起伏がない方が良いと考えてください。 既存屋根の上に下葺き材を入れるので起伏が激しいと下葺き材が浮き、防水性が保てません。
② 築年数が20年未満 カバー工法は既存の屋根に加えて新しい屋根材の重みが加わるため、住宅の状態によってはオススメできません。築20年未満はあくまで目安ですが、築年数が経ちすぎていない方がカバー工法に向いています。
③ 修理ではなくリフォームをしたい家 カバー工法最大のメリットは「屋根の見栄えを比較的安価に一新する。」です。 新しく見せたい。という需要に対しておすすめなのがカバー工法です。「雨漏りを直したい。」や「屋根を新しくしたい。」は葺き替えの方がおすすめです。
カバー工法ができない家
① 瓦屋根の家 瓦屋根は凹凸が激しくカバー工法を行うことができません。
② 雨漏りしている家 軽度の雨漏りであればカバー工法も可能ですが、雨水によって屋根裏の柱が腐食している恐れがあります。
③ 既にカバー工法をしてある家 カバー工法を既にしている場合は、設置している屋根を撤去しないとカバーできないので、葺き替えと同様になります。